第21話「新しい器」

第21話「新しい器」

あらすじ

自分の体を取り返す為に摩緒の寿命が尽きるまで待つことにした猫鬼は、ゲートから逃げようとする菜花(小学生)の体を乗っ取ろうとする。ゲートを渡れない摩緒は守護の式神に猫鬼たちを追わせて気を失う。菜花は自分が新しい器に選ばれたことを自覚する。

五行町

猫鬼の頭

今回の話で菜花(小学生)に猫ヘッドが乗り移ることがほぼ確実になりました。しかし現代(2011年)には猫ボディが存在しないので、傷を負った猫鬼も「その体がある限り…わしは死なぬ!」(第20話)というわけにはいきません。菜花の生命を維持し状況を把握した後はしばらく菜花の中で眠ることにしたのではないかと考えられます。

猫鬼の頭

魚住さんは式神か

式神がゲートで時間移動できるか否か。第2話で乙弥は移動できませんでしたが、第21話では守護の式神が移動できました。その理由として、菜花(小学生)の備品としての扱いであると考えられます。つまり、菜花の備品としてなら乙弥(式神)も移動できることになります。

菜花にスムージーを供していた魚住さんが守護の式神である可能性が高まりました。

菜花の推測

猫鬼は何百年も要石の下に隠れていたと菜花は推測しています。しかし、猫鬼の口ぶりではむしろ何百年も要石の下に封じられていたかのようです。もしそうであるならば、猫鬼を封じてたのは摩緒ではないので別の誰かが猫鬼を封じていたことになります。そして要石は大地震で消失したのではなくその誰かが消失させたのかも知れません。同様に五行町の結界も猫鬼によるものか否かいつか改めて考える必要があるでしょう。

大震災の衝撃がゲートで時間移動したという推測も現段階では根拠がありません。あの陥没は菜花(小学生)が現代に戻ってきたときのものかも知れません。

門の5W1H

五行町のゲートは誰が何の為に作ったのかをそろそろ考えなければなりません。少なくとも摩緒でも猫鬼でもありません。物語の流れとしては、猫鬼が要石の下で眠り始めた頃あるいは紗那たちがいた平安時代に作られたものであろうと考えられます。いずれにせよ、目的はまだ分かりません。

五行町の門

展開予想

最終ページのハシラによれば「現代の状況は?次号」とあるので第22話は現代に戻った菜花(小学生)が描かれるはずです。おそらくは祖父の寿命と魚住さんの謎が明かされると思います。

一方、大正時代で摩緒と菜花がちゃんと話せば「摩緒は猫ボディと融合している」と「菜花は猫ヘッドと融合している」が確認できます。そのとき摩緒がどう行動するのか非常に興味深いです。

ARAI Satoshi ( arai@luminet.jp / the_arai@yahoo.co.jp)