第26話「不吉の太刀」

第26話「不吉の太刀」

あらすじ

師匠が秘伝書と太刀を摩緒に授けたことで御降家の屋敷には負の感情が充満していた。百火が兄弟子たちから聞いていたことには、摩緒が猫鬼と組んで紗那を殺したという。

茨木種彦は若い女性を殺害しては死体を朽縄に処分させていた。植物の妖が住まう温室に朽縄は死体を埋める。

暗い感情の気

5人のミスリード

真の後継者候補たち5人ともが兄弟子だとは限らないと第25話の考察で書きました。よって、このセリフはミスリードであるように思います。

5人とも兄弟子?

太刀を描写した意味

この話のあらすじだけ見れば、「破軍星の太刀」の描写は無くても構いません。わざわざ描写しサブタイトルにもしているので何らかの伏線ということなのでしょう。例えば、6人(摩緒と兄弟子たち)の争いではなく実は7人目がいるとか。さすがに、死兆星アルコルに対応する8人目はいないと思いますが…

北斗七星

ちなみに、この「破軍」という呼び名は、唐の密教経典『仏説北斗七星延命経』によります。

伝聞はフラグ

百火の言いぶりでは、摩緒と猫鬼が融合した場に百火はいなかった…つまり百火は摩緒に殺されたのではないし、猫鬼と摩緒を戦わせるようにハメた側でもないようです。

伝聞での認識はそれが偽りだった場合、百火が味方になるフラグであると同時に紗那を殺したのが摩緒ではなかったというフラグになりえます(そもそも摩緒も猫鬼も紗那に敵対する理由がないので、その融合体が紗那を殺す理由もありません)。もし兄弟子たち(つまり複数が生き残った)が「紗那を殺したのは摩緒だ」と百火を騙してるのだとしたら、摩緒と猫鬼を戦わせる為にハメた者はその兄弟子たちかも知れません。

兄弟子たちが言っていた

第24話で百火は「裏切り者の摩緒かあっ!」という言い方をしていたので、やはり他の兄弟子を先に呪い殺す為に(自分も摩緒を呪い殺すつもしであることを伏せて)摩緒と一時的に協力していたのでしょう。百火が殺されたわけではないので「裏切り」とは紗那を殺したことを指しているように思います(つまり紗那も協力してたということです)。それに、「紗那さまと手を組んだのか!?」ではなく「猫鬼と手を組んだのか!?」と言ってるのも気にかかります。

兄弟子たちも生贄?

誰が師匠を殺したのか、そしてその理由は何か考えてみました。あくまで仮説の段階ですが、師匠は娘の紗那を後継者にするつもりだったのではないでしょうか。つまり、百火を含む兄弟子たちも生贄だったということです。それに気が付いた兄弟子たちが師匠を殺したというシナリオです。

ところで、ハシラには「一家相伝の秘法」と書かれてます。平安時代はまだ母系社会でもあったので、もし紗那が後継者候補の1人なら、兄弟子たちはライバルである紗那を呪い殺した上で紗那に婿入りしなければなりません(反魂術があるとはいえほぼ無理ゲーです)。よって、兄弟子たちを生贄にして紗那を後継者にする考えはそれほどおかしくありません。

朽縄は木

朽縄(くちなわ)は本人の名前や行動だけでなく、主人の名前「茨木種彦」や屋敷妖の描写からして五行の「木」に当たります。おそらく彼も後継者候補のひとりでしょう(髪の一部が白いですし)。どうやら美しいものが好きな人物のようです。

朽縄

乳首描写きた

エロくない裸体を描けるのは高橋留美子先生の才能だと思います。参考画像は180度回転したものです。

遺体

ARAI Satoshi ( arai@luminet.jp / the_arai@yahoo.co.jp)