琥珀の鎖鎌 20010708

大型妖怪に対する攻撃は基本的に中距離又は遠距離で行うべきである。作中の描写によれば確かに、退治屋らか用いた得物には長物が多かった。珊瑚の飛来骨も言うに及ばないだろう。

さて、鎖鎌もまた中距離攻撃用武器である。一般的な用法は、鎌を近接戦闘用として手に持ち、分銅を中距離戦闘用として振り回す。分銅は、直接打撃効果よりもむしろ相手の身体や武器を絡め採る戦闘補助効果を期待するものだ。

しかるに、琥珀は鎖鎌の鎌を中距離攻撃に多用している。これは、大型妖怪相手では補助効果の意味が薄いから、そのように習得したものと思われる。琥珀の鎖鎌は逆刃になっている(普通の鎌は湾曲したブレードの内側に刃が付いている)のも、それが理由であろう。

ブレードの材質は、飛来骨同様に妖怪の骨か、あるいは牙か爪だと思われる。

Satoshi ARAI ( arai@luminet.jp )