第4話「顔のない子爵」を読みました。裏で糸を引いてる妖が登場します。「子爵は華族軍人?」「心配してあげて」「摩緒の身体能力」「いやな臭いは誰の臭い?」「若い男性の首だけである理由」「猫目菜花」「原稿の濃度」などについて書きました。
これは明治十九年式か三十二年式の指揮刀っぽいです(装飾が華美でないので後者かな?)。子爵は華族軍人なのでしょう。
一般に指揮刀の刀身は模造刀(斬れない)です。しかし数は少ないものの日本刀(斬れます)の拵えを指揮刀に直したものもありました。子爵が所有しているのもそれらの一つだと思います。あるいは、刀身に紋がないので村田刀かも知れません。
ちなみに私が所有してる指揮刀(尉官)。
第3話で子爵が「臭うぞ…わしの嫌いな臭いだ…」と言ってました。状況的に摩緒か菜花の臭いなのですが、第4話の描写からすると摩緒の臭いではなく菜花の臭いだったのではないかと。もし摩緒の臭いだったなら奥様は摩緒の首を欲しがらないでしょうから。
第4話の段階では、若い男性の首だけである理由がよく分かりません。描写から察するに、子爵と奥様だけの場では包帯を外して鑑賞しているのかもしれません。こういうケースではたいてい性的な鑑賞も含まれるのですが、少年誌ですのでメタファーにならないように「首だけ」としたのではないでしょうか。青年誌であれば若い男性の体ごと浚ってたことでしょう。
最後のコマで菜花が猫目になってます。次号では妖としての力が解放されて絡新婦(仮称)を打ち破るでしょう。二人とも戦闘を担当できるキャラとして設定されてます。物語のどこかでこの二人が戦うことになるだろうと予想しています。
原稿の「淡さ」(描き込みの濃度)から推測するに、連載開始前に書き貯めてあったのは第3話までだったのではないかと。せっかくの電子書籍版ですので、いつか原稿の白黒率について統計がとれるだろうと思います。
サイコあるいはシュールな怖さを演出するなら淡い絵柄でもいいのですが、レトロな怪奇ものはおどろおどろしい濃い絵柄の方があってます。このあたりはアニメ化に期待するとしましょうか。