依子の父を呪ったのは宗玄だったが、呪法の完成を信じてなかったので成就されなかった。摩緒に呪いを返された宗玄は、過去の犠牲者たちの幻に責められる。鬼神に取りつかれた宗玄は真実しか語れなくなる。鐘呼は父である宗玄の残り寿命を知り自首を勧める。官憲に連行される鐘呼は信者たちに、これから帝都を襲う災厄から逃げろと伝えるが、菜花はその災厄に心当たりがあった。
シャツやスーツの襟形の一種にマオカラーというのがあります。スタンドカラー(立襟)の一種です。摩緒が着ている白シャツの襟がマオカラーです。中国の毛沢東が好んで来ていたことからそのように呼ばれますが、大正12年の当時ではまだ幹部にもなってないのでマオカラーという言葉は存在してなかったはず。
鐘呼が寿命を予言したので宗玄がそれを成就しなければならなくなり、その成就が視えてしまったがゆえに鐘呼は予言してしまいました。鶏が先か卵が先か。
可能性の一つにすぎませんが、帝都を襲う災厄の予言は菜花(妖)によって成就されるかも知れません。
もしかしたら作中の大正時代は菜花がいた令和時代に繋がってないかも知れません。これより考えられるのは、召喚した菜花(人間)を利用して猫鬼はパラレルワールドに逃げようとしたのか、あるいは誰かが猫鬼をパラレルワールドに追い出したか。
画像の右上の植物が櫟(イチイ)です。4月に小さな赤い花が咲きます(作中は5月下旬のはず)。イチイは古い神社でしばしば見られます(ちなみに、これは『犬夜叉』のときに調べた知識)。画像の右下の植物が鈴蘭(スズラン)です。花や根に毒が多く含まれます。花は5月頃に咲きます。画像の左上の植物が夾竹桃(キョウチクトウ)です。白い花が6月から9月頃まで咲きます。画像の左下の植物が鳥兜(トリカブト)です。開花期は7〜10月です。
摩緒の黒い部分がうまく描写されました。主人公らが物理的に手を下すことなく宗玄が懲らしめられましたので読後感は悪くありませんが、全体をみれば誰も幸せになれない悲劇でした。信者たち(特に山本依子)のこれからが気になります。
なお、菜花を地下に閉じ込めた鐘呼の行動の意味がストーリーで回収されてないように思います。果たして、官憲に連行される鐘呼は菜花の正体に気が付いていたのであろうか…
Twitter界隈ではネタバレを忌避する傾向があります。そのせいか知りませんが、『MAO』の感想には「ドS」「エロい」が多いです(主に女性による)。
単行本1巻は2019年9月18日発売予定。
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