第20話「七又の尾」

第20話「七又の尾」

あらすじ

獣のような姿に変化する摩緒。その身体は七又の尾を持つ猫鬼そのものだった。900年前のあの日、摩緒は猫鬼の首は撥ねたものの猫鬼の身体と融合していた。菜花は自分を呪った理由を猫鬼に尋ねるが、数百年の眠りについていた猫鬼は知らないと言う。猫鬼は「争ったところで何も終わらない」と摩緒に言い残して逃げていく。そして火につつまれる五行街に菜花(小学生)の姿があった。

魚住さんじゃなかった?

「小学生だった菜花が出会った化け物が左手に掴んでたのは魚住さんじゃないか?」という仮説を立てましたが、どうも違うっぽいです。ええい、思わせぶりに同じコマを何度も…(苦笑)

魚住さんじゃなかった?

話の分かる猫鬼

意外に猫鬼は話が通じる相手のようです。猫鬼(首)の言動だけ見ると、実は猫鬼も強制的に戦わされて蟲毒になった被害者なのかもしれません(人間にとって迷惑なのは間違いありませんが)。

終わらない

摩緒と猫鬼(首)との争いで、もし猫鬼が勝ったら猫鬼は身体を取り戻すだけでなく摩緒を器とするでしょう。そして、もし摩緒が勝ったとしても猫鬼は死なないらしいです。となると一つの疑問が生じます。平安時代のあの日も大正時代のこの日も、猫鬼(首)は逃げる必要などありません。よって、猫鬼(首)が逃げたのは何か隠された理由があるということになります。

何も終わらない

菜花(小学生)を乗っ取ったのは誰か?

「猫鬼の呪い」とは猫鬼による乗っ取りのことのようです。よって菜花に融合している猫鬼は「摩緒に融合している猫ボディ」「数百年ぶりに開放された猫ヘッド」「猫ヘッドと猫ボディが合体した猫鬼」「菜花(中学生)に融合している猫鬼が菜花(小学生)に乗り移った」のいずれかであると考えられます。

まず猫ボディである場合は、摩緒(妖)の一部分が菜花(小学生)に乗り移ったということになります。摩緒(900歳)の身体が寿命を迎えたので本能的に新しい肉体を求めたということになりますか。

猫ヘッドである場合は、猫ヘッドが菜花(小学生)単体で乗り移ったことになります。猫ヘッドが無理やり菜花(小学生)に乗り移ったのか、死にかけた菜花(小学生)との融合を猫ヘッドが提案したのかは分かりません。

猫鬼(完全体)の場合は、摩緒(妖)が勝ったにせよ猫ヘッドが勝ったにせよ猫ヘッドと猫ボディが再び一つになり、菜花(小学生)を新たな器として乗っ取ったことになります。

さすがに、菜花(中学生)の中の猫鬼が菜花(小学生)に乗り移ったという可能性はほとんどないと思います。

黄葉菜花

個人的な予想は、猫ヘッドが死にかけた菜花(小学生)に融合を提案するルートです(そして菜花(中学生)が受け入れる)。令和時代で猫ヘッドは祖父の寿命を伸ばし、しばらく菜花の中で休眠しようとしたのではないかと(なぜならば、令和時代には猫ボディがいないので猫鬼は死ぬ可能性がある)。もしその予想が当たっているならば、いつか菜花が妖モードになったとき体は人間で頭だけ猫になります。菜花の髪型がベリーショートであるのはそんな理由かも知れません。

展開予想

大正時代編(関東大震災の話)の次は現代編(祖父の謎など)あるいは平安時代編(紗那と摩緒の話。摩緒と猫鬼を戦わせたのは誰か)になるのではないかと予想しています。

ARAI Satoshi ( arai@luminet.jp / the_arai@yahoo.co.jp)