ファンの間で「著作物使用について、営利目的ではいけないが非営利目的でならよい」という教条主義的解釈が広まっている。それが証拠に「なぜ営利目的ではいけなくて非営利でならよいのか?」に対する根拠を示すことのできない者のなんと多いことか。論理的には、「営利目的はいけない」からといって「非営利目的ならよい」とはならないし、「非営利目的ならよい」からといって「営利目的はいけない」とはならない。それぞれどのような場合にどうなるのかをしっかりと理解しておくことが重要だ。さもなければ、教条主義的に「それはダメだ」と他人のファン活動を否定するような愚行がまかり通ってしまう。…実際に営利目的でも構わない場合だって有り得るし、非営利目的でもいけない場合もあるのにも関わらず。
「著作物使用について、エロはいけないが非エロはいい」についても同様だ。「グロはダメで非グロはいい」がどうだろう?。「きれいなコスプレはいいが、そうでないコスプレはいけない」はどうだろう?。「レベルの高いファン活動はいいが、レベルの低いファン活動はいけない」はどうだろう?。「キャラクターをオナペットにすることはいけないことか?」などなど。それぞれ根拠を示すことができますか?、あるいは自分がそう言われたらどう思いますか?。自分がそう感じたからと言ってそれを他人にも強制する権限はありますか?。逆に、その権限がある人からいわれた場合に素直に従えますか?。あなたの常識は相手と共通のものですか?。相手の常識はあなたと共通のものですか?。
まぁ、いろいろと考えてみることだな。そして、それぞれ「なぜいけないのか」と「どのくらいいけないのか」を考察してみると面白いだろう。例えば、「小規模な営利目的の非エログロなパロディ」と「大規模な非営利目的のエログロなパロディ」とはどちらがどれだけ罪深いのか、などなどだ。
なお、「どうしていけないの?」「そう決まっているから」で思考を停止してはならない。少なくとも「なぜそのように決まったの?、それを破るとどの程度の制裁があるの?」まで考えるといい。