さて、小学館の示した見解による基準は著作権法の規定よりも明らかに厳しいものである。また、多くのファンサイトの現状はやはり法的根拠に乏しい著作物使用の状態にあるようだ。そして、その多くは黙認されている状態にあり、黙認は今後も継続されるだろうとも予想される。日本のファンサイトにおいては海賊版などのサイトはほとんどないようだ。
ところで、この問題は高速道路の法定速度の問題と構造がよく似ている。そこで、以下の状況を仮定してみた。なお、高速道路は速く走行した方が一般的にメリットが大きいものとする。
このような状況の場合、どの速度で走行するのが全体にとって最良だろうか?。あなたならばどの速度を採用するか?。もし、あなたが法定速度を決定できる立場になったならどのように変えるか?、あなたが警察の立場だったならどのように運用するか?。
現実的には時速120kmが最も良いという結論になるだろうが、その結論は法定速度に違反しようという結論でもある。この結論は反社会的だろうか否か?。
それでは高速道路の例を著作物使用にあてはめて考えてみよう。以下の状況を仮定してみた。なお、著作物を使用したサイトの方が一般的に楽しいものとする。
このような状況の場合、全体にとって最良のレベルはどれか?。貴方のサイトの運営はどうすべきだろうか?。もし著作権法を改定するならどのようにするか?。あなたが小学館の立場ならどのように見解を示しどんな基準で提訴を行うか?
私は急ぐ必要は無いので法定速度以下で走行している。他の車両のうち150km以上のものは私にも影響(検問や事故)があるので迷惑だと思っている。看板の表示を法定速度に合わせるように提案。また、法定速度を120kmに改正するように提案。改定後は自分も法定速度以下で走行。
なお、具体的な法定速度の値や取締速度の値はまた後日にでも論じよう。