青春18きっぷ 20000315

「青春18きっぷ」とは、一日あたり二千円強のコストで、JRの普通列車(快速列車を含む)に乗り放題(途中下車もやり放題)の切符である。この切符は春・夏・冬に期間限定で発売されている。かつてイベント全盛期には、多くの若者がこの切符のお世話になったものである。

かく言う私ももちろん例外ではない。東京駅で大垣夜行の入線を待ちながらトランプに興じたあの日。名古屋から仙台へ移動するグループに合流するために深夜の小田原駅で待ち受けたあのホーム。札幌まで乗り継いだ思い出。時刻表とにらめっこした1987年夏の全国50ヶ所イベント。宇都宮駅での喜劇。各地で食べた駅弁や駅そば。様々な記憶がこの切符と共にある。

この切符は、0時から翌日0時を過ぎて最初の停車駅まで、東京電車特定区間内と大阪電車特定区間内は終電まで有効ということで様々なテクニックが開発された。東京から乗る場合には、まず横浜あたりまでの乗車券を購入し、日付変更となってから18切符を使用するのが基本である。0時を過ぎて最初の停車駅という条項を利用し、朝6時半の札幌駅まで乗ったこともあった(自由席が連結されてない日はノンストップ)。乗り継ぎの為に一区間だけ特急を使うテクニックもなかなか有用だ。細かいテクニックについてはWWW上で検索をかければすぐに見つかるだろう。

さて、この「青春18きっぷ」。現在では、1枚で5回使う方式のためバラして使うことができなくなっている。それでもコスト的(11500円/5回)には圧倒的に優れた切符であることには変わりない。

大垣夜行列車も今では、シートも上質なものとなり全席指定の「ムーンライトながら」と名前を変えている。時刻表によれば下り列車(東京23:43→大垣6:55)の1〜6号車が大垣行き、7〜9号車が名古屋止まりである。1〜3号車が名古屋まで、4〜9号車が小田原まで指定席(指定料金は510円)である。もちろん、小田原を過ぎてもそのまま自由席に乗車していれば事実上、終点まで座ることができるのはいうまでもない。2・5・8号車が喫煙車、3・6・9号車がモーター付きなので、快適性を求めるならばこれも考慮しておくことだ。なお、上り列車(大垣23:09→東京4:42)は、1〜3号車が東京まで、4〜9号車が熱海まで指定席である。

指定券は1ヶ月前から販売されているが、年末年始は発売後数分で、コミケ前後は発売後数秒で売り切れるようだ。セミコンパートメント席(ボックス席)もあるので留意しておくとよい。季節によっては臨時列車もあるのでうまく活用するといいだろう。

「ながら」から次の列車に乗り変える駅の構造に応じることも忘れてはならない。ちなみに、大垣駅の階段は2号車前側と3号車後側である。臨時列車の方が先に大垣に到着するので必要ならば臨時列車に乗るか途中で乗りかえておくといいだろう(現在では名古屋駅乗り換えはできなくなっているので注意)。経験的には大垣発の網干行きは名古屋寄りの方がすいている。次の列車(岡崎始発)に乗り代えるのも有効な方法ではある。

大垣で上りの「ながら」に乗りかえるには、20時30分には大阪を出発していること。21時に出発しても間に合うことがあるが、その保証はされていない。

時刻表ぐらいはちゃんと読めるようになっておくと、ずいぶんと役に立つだろう。食糧とトイレも留意すべし。