私が子供だった頃(実はあったんです。今まで秘密にしてましたが…)、高校生や大学生や社会人の人たちはみんな一緒くたに「大人というカテゴリー」に分類していた。そのくせ、自分に近い世代については、学年が1つ異なるだけですごく階級が違うように思えた。なぜそんなに学年の差を気にしていたかというと、学校や地域などの局所社会における自分の居場所を見出すために必要だったからだと思う。
ところが、地域や学校を完全に離れた社会(例えば体験学習ツアーなど)では、その意識はほとんど無かった。与えられたものとはいえ、そこには自分の居場所が確保されていたからだと思う。
さて、子供達(本人達はこのようにひとくくりにされることを嫌うだろうが…)が多く集うチャットルームに入ると必ずといっていいほど「何歳?」と尋ねられる。これは、ネットという広大な自由空間(居場所は誰も与えてくれない!)における自分の居場所を他人との相対的位置から見出したいということなのだろう。彼らができるだけ近い年齢の仲間と話そうとすることもこれで説明できそうだ。