鬼族なら角がある

うっちゃんチャットで確率クイズや論理クイズを出題している今日この頃です。あまり易しいものを出題するのはつまらないし、難しいものを出題すると誰もやってくれないかあるいは収集がつかなくなります。

さて、世の中には「論理的には正しいだろうけど、何か納得いかない(あるいは、そもそも題意がわからない)」という問題がたくさんありまして、これもそんな問題の一つです。

出題

Aが鬼族ならばAには角がある」ならば「Aが鬼族でない、又は、Aには角がある」であり、その逆もまた然り。本当かな?

解答

「Aが鬼族であるか否か」と「Aには角があるか否か」の組み合わせは以下の4パターンです。

Aが鬼族ならばAには角がある」について、(1)が真になるのは言うまでもありません。そして(2)は偽になります。意外かも知れませんが(3)(4)も真になります。(例えば)諸星あたるが鬼族でないならば、彼に角があろうとなかろうと「諸星あたるが鬼族ならば、諸星あたるには角がある」は真になるのです。

Aは鬼族でない、又は、Aには角がある」は、(1)(3)(4)は真となり、(2)は偽になります。なぜならば、「鬼族でない」は(3)(4)を示し「角がある」は(1)(3)を示すからです。

以上より、「鬼族ならば角がある」は「鬼族でない、又は、角がある」と論理的には同じになります。

Satoshi ARAI ( arai@luminet.jp )