桔梗の死、救われた魂

『犬夜叉』の登場人物の中では桔梗が特に好きです。その美貌の中に愛憎が矛盾する魂をあわせ持つところがとても魅力的です。夜中に死魂虫をまとう姿(第8巻「死魂」)は実に幻想的でした。もっとも好きなシーンです。

第464話「落日」桔梗が死にます

彼女の消滅は寂しくもあり、ちゃんと見取りたくもあります。桔梗本人が「私の魂は救われた」と言ってますので、基本的には良しとすべきなのでしょう。

ふと、桔梗の台詞「私はおまえを恨みながら死んだ…魂が…そこから動けない…おまえが生きている限り救われない!」(第6巻「怨念」)「愛することも憎むことも…渡しの魂はあの頃よりずっと自由だ」(第13巻「奈落の正体」)などを思い出しました。彼女の魂がどのように動かされたのかを想像するに、涙を禁じ得ません。

そして、キャラクラー「桔梗」のファンではなく作品『犬夜叉』のファンとしては、奈落との戦いの中ではなく例えば愛憎のもつれの中で消滅するとより良い作品に仕上がるだろうと考えてます。

Satoshi ARAI ( arai@luminet.jp )