少年「新井さん、何でいつもそんな格好してるんです?
」。
新井「そうだな、ちょうど良い機会だ。ちゃんと説明するよ
」。
服装選択や振る舞いに関する私の主義は、スポーツ及びゲームというキーワードを持つ非常に個性的なものである。それは、英国カントリー調あるいは目的主義的な服装と、誇り高きあるいは高度に計算された言動として具現化されるものである。
どのような場合に、その英国カントリー調あるいは目的主義的な服装が採用されているかを述べ、更に私のワードローブの中から特徴的なアイテムを紹介する、
まずは、ダンディズムについて述べよう。
スタイルを、センス、哲学、美学、主義、思想、嗜好などからなる概念と定義する。それは、入力(状況認識)に応じて出力(行動様式)を計算する演算子そのものである。
そして、スタイルに対する形容詞の一つであるダンディを、類希なる個性を服装選択を含む行動様式として具現化するさまと定義する。もちろん、個性とは他人と違っていることではない。その人らしさこそが個性である。他人と違っていることは結果に過ぎないのだ。
ダンディなスタイルには、個性の数だけのインスタンス(実例)が存在し得る。恐らくは、一つとして同一のものは存在しないだろう。例えば、詩人のシャルル・ボードレールはそれを「人を驚かす快楽であり、しかも断じて驚かされぬという傲慢な満足である
」としている。
私は「愉しむ為に生き、生きる為に食い、食う為に働く」という基本理念を持っている。実際に、私の服装選択や振る舞いに関する主義におけるキーワードは、スポーツ及びゲームである。
ここで、スポーツを、運動や武術や作業を意味するのでは無くルールとマナーを重視した遊戯全般であると定義する。これは、この語句が歴史的に「貴族たちによる狩猟」と同義に用いられていたことに由来する。具体的には、郊外への小旅行、散歩やサイクリング、乗馬やゴルフ、狩猟や釣り(猟師や漁師のそれとは異なる)などである。
そして、ゲームとは、最も効果的な行動を選択する知的遊戯と定義する。これは、玩具としてのゲームというよりもむしろ理論としてのゲームに近い概念だ。理性を以って、状況を認識し、目標を定め、条件を設定し、結果を予測し、勇気ある決断をなすことである。ギャンブラーや司令官や経営者や為政者などがイメージとして近い。
「新井は極悪人です。新井はあたかも善人のように振舞います。この2つの文章を『しかし』ではなく『だから』で接続するところに新井の価値観が現れてます
」とか「情けは人の為ならず
」とか「極悪だが非道ではない
」といった言葉は全てこのダンディズムによるものだ。
一般に服装の目的は、生活活動、身体保護、保健衛生、社会生活、識別、審美などにある。もちろん、私のダンディズムを自他に示すことも含まれる。これらの優先順位はその状況によって常に変動するものだが、私はなんら躊躇うことなくあらゆる選択肢の中から最も効果的な服装を選択する。
結果的に、私の服装は地味と派手との落差が非常に激しいのです(苦笑)。
フォーマルな場では社会生活(冠婚葬祭のしきたり)を優先するのが最も重要であると考えている。従って、(慣習に束縛されることは無いと考えているにもかかわらず)あたかもマニュアル通りに着装するだろう。
外出においては、格の高い優雅な振る舞いの象徴として、英国カントリー調のスポーティな服装を多用している。私にとって標準的な服装選択である。このファッションにおいては、スポーツジャケットを核としたコーディネートが基本となる。ヴィクトリア時代のノーフォーク公やプリンス・オブ・ウェールズのファッションに近いだろう。
よほど気心が知れた友人との交流ならともかく、そこそこの仲間たちとの交流においては、できるだけ目立つ格好を心がけている。ちょっとした話題にもなるし、目印にもなるし、覚えてもらいやすくもなる。これによって、より多くの交流を得ることができるのだ。
また、多くの人に覚えられるような目立つ格好では、常にダンディな振る舞いをも意識することができます。電車の中でマンガを読む気になどなれません(笑)。
希に、見知らぬ人から声を掛けられたりもします。駅員さん達にもしっかりと覚えられているらしく、定期券を忘れたときに改札を通してもらったりしたこともあります。なかなか楽しいものです。
パソコンに向かったデスクワークにおいて、スーツとはなんと動きづらいものか。もちろん、一概に歴史的なスーツを否定しているわけではない。会議や交渉やプレゼンテーションなどにおいては今でもスーツ姿は最適なファッションである。
夏冬あわせて10着ほどのスーツを所有している。茶系統を中心として,ブリティッシュスタイル(ドレープ&サイドベンツ)のスリーピースが多いのが特徴だ。もっとも、出動回数が多いのはせいぜい3着ってところだが…。
最も重要な業務である研究には高度な発想力と思考力が要求される。したがって、作業着にはメンタルへの影響が最重視されよう。他の要素はすべて犠牲にしても構わない。いろいろと試したが、やはり白衣が一番である。白衣は気を引き締め、アイデアの泉をクリアーにする。確かに疲れる服装ではあるが、その疲れはアフターバーナーを吹かせば燃料消費が多くなるのと同じで、私にとっては頭脳労働による心地よいものである。
実は家庭内でも、パジャマの上に白衣を着て足りすることがある(笑)。
開発においては、他人と打ち合わせたりもするのであまり突飛な格好はしない方が良い。よって基本はシャツ&スラックスとなる。通勤を考えるなら、ジャケットを合わせる。
在宅時には、スエットやオーバーオールやら軍用カーゴパンツなど気軽な格好をしている。理由があれば、和服を着ることだってある。就寝時は、パジャマだったり寝巻きだったり、気分によって変えている。
その他の場合でも基本は変わらない。あたりまえのように聞こえるかもしれないが、スキー場においてはスキー服が最適だし、サバイバルゲームにおいては迷彩服が最適だ。
私の買い物は、長く使える一流品と使い捨てできる三流品との両極化が激しい。なぜならば二流品は押し入れに眠る運命にあり、家賃に閉める占有面積を考慮すると、さっさと誰かにあげるなり処分するなりすべきだと考えているからだ。
最も両極化が激しいのが服である。学生時代は(靴と鞄を除いて)安いものを使っていたが、社会人になってからは全般的に良いものを揃えるようにしている。
ちなみに、ブランド品を買わない主義というわけではない。自分の要求する機能が備わっていればブランド品であろうがなかろうが構わないのだ。ブランド品だから良い品なのではなく、良い品だからブランド品となるのだ、と考えている。
それでは、私のワードローブから特徴的なものをいくつか紹介しよう。項目分けは「男の服飾事典」(婦人画報社)に従った。
19世紀に原形ができたスーツというものは必ずしも21世紀に適合しているわけではない。乗馬用のベンツは現代では運転用に合わせられるだろうし、懐中時計ポケットは携帯電話ポケットに変わっていくだろう。
ところで、欧米においてはベスト着用時又は着席時でない限り、ジャケットの前釦を全て外すようなことはしない。しかるに、日本の多くの男性は常にシングルのスーツの前釦を全て外している。日本では「羽織る」感覚でジャケットを「着る」からだろうか?。逆に考えれば、ボタンレスなジャケットというのも面白いかも?(笑)。
生地はTailor and Lodge(英国)のダブルフェイス(ウーステッド/ミルド仕上げ、とても重いが柔らかい)。チャコールグレーの無地。一見すると、普通の英国調のドレープの利いたダブルスーツ(6ボタン、下2段掛け)ですが、内側や細部はマニアックに凝った造りになっています(笑)。もちろん、本開き、サイドベンツ。
私が初めてテーラーメイドしたスーツです。高かったこともあって、最初のうちはスーツに着られてました(苦笑)
ジャケット無しの夏専用スーツです。生地はdunhill(英国)。青い細線がわずかに入った白黒のグレンチェック。フロアレベルドラペルが特徴だ。…このスーツは特徴だらけ(笑)。内側もジャケット同様にデザインしました。ヴェストは襟有りと襟無しの2着を作りました。
夏用ジャケットといえども暑いことには変わりは無いし、ワイシャツ姿というのはあまり好きではありません。ましてや、省エネルックというのも趣味ではありません(笑)。そこで、ベストを主体としたスーツをデザインしてみました。研究所勤務のときには、この上に白衣を着用していました、
まったく同じデザインのスーツが3着あります。いずれも、ブリティッシュなスリーピーススーツです。
まず1着目。生地は、CALRO BARBERA CO.(イタリア)のもの。色は茶色の単色ですが、コーデュロイのような大きな畝が特徴的です。最も着用頻度が高いスーツです。ズボンは同生地のものが2着あります。
次に2着目。生地は、DORMRUIL(英国)のSUPER100で、黒地に白のオルターネイトストライプです。黒系スーツはコーディネートが下手だと略礼服みたいになってしまうので、ネクタイはできるだけ彩度の高いものを使用するようにしています(でも、赤い原色だとマフィアみたいになってしまふ)。
そして3着目。青地に白のペンシルストライプ。青はあまり好きな色ではないので(昔は好きだったのですが…)、ほとんど着ていません(ワードローブのこやしになりつつあります)。
このスーツは、古着屋で購入したものです。生地は御幸毛織(日本)、黒地に白のバーズアイドットです。これも見た目が黒なので、ネクタイ色に気を使います。
古着は気軽に着ることが出来ます。初心者は古着を使って服に着られずに服を着る練習をするのがよいと思います。
これも古着屋で見つけたものです。ジーンズ地でできた変り種のスーツです。サイズが合わなくなったので今は着ていません。
ところで、人体の構造上、服というものが基本的に上半身用と下半身用とに分類されるのは必然的なことであり、スポーツにおいて上下ともに同じ生地を用いるべき必然性はあまり無い。ゆえに、ジャケットはスポーツスタイルの最も基本的なアイテムとなる。実際に、私のワードローブはジャケットを中核にして構成されている。
日本では珍しいシューティングジャケット。別名、シューティングジャケット。白黒茶のヘリングボーン(杉綾)に似た模様。肩当て(ガンパッチ)、肘当て(エルボーパッチ)。サイドベンツ。くるみボタン。本開きで、腕をまくれるようになっている。内装はサウスポー仕様。隠しポケットが2つ。左脇に開閉可能な貫通穴。鎖止めボタン。裏地には金茶小鷹(笑)。細かいところも私にとって使いやすくデザインしてある。
自分でデザインしたものをテーラーに見せて、技術的問題やデザイン問題を添削してもらうと、それなりにカジュアルにも使えるものとなる。こうして、仕立てたジャケットは私のお気に入りの一着である。もちろん、汎用に使いこなしてます。
『オーダーメイド』(高梨みどり)というマンガで出てきたハンティングジャケットは私のを参考にしたそうです(作者本人から聞いた)。
バザーで掘り出した古着のラウンジジャケット。たまたま私のサイズと同じでした。生地は、Hunt & Winterbotham社のもので、金茶のファンシーシェパードチェック。テーラーメイドで細工は悪くない。アウターポケット、センターベント。明るい茶色は気軽に羽織るのにちょうどいいものです。
このジャケットは、黒地に白のピンチェック。黒の革ボタン。
ハッキングジャケットに肩当てを付けたものを考えている、共地でニッカボッカーズ(プラスフォア)を作る予定だ。
生地は緑系ヘリンボーン模様のツイード、パッチは真紅のスエード、裏地は小鷹が舞う特製品、ボタンは焦茶色のくるみボタン。
丈は長めでフレアー。ドレープを効かせて、胴は絞る。シングル3ボタン、ノッチドラペル、肩は角張ったテーラードショルダー、センターベント。右肩と両肘にはパッチを当てる。肩パッチは背中側に及ぶように。裾ボタンは1個で本開き。左胸ポケットは、フラップ付きの箱ポケット。両脇ポケットは角度を付けた大型のフラップポケット。
持ってません(笑)。
好きなのはワイドカラーのクレリックシャツです。普通のアウターシャツは茶系色のものが多いです。
セーターやマフラーは持ってますけど、ほとんど着用しません。
もちろん、一般的なコートも持ってますよ(笑)
アメリカ海軍のダンカン中将(O・H・ペリー級のフリゲート艦にも彼の名前が残っている)が使用していたガーズコート。専門の業者から仕入れた。見た目からは信じられないほど重い。写真はあまりよくないが、色も肌触りも素晴らしい。サイドポケットは貫通しているのでジャケットやズボンのポケットにも手が届く。左脇側面に刀帯用の穴が空いている。肩章は取り外し可能。背面にはベルト。
インバネスコートである。生地は、白茶杉綾ツイード。裏地は濃茶、ボタンは焦茶。トンビと異なり背中側もケープとなっている。鹿狩帽と合わせると、シャーロックホームズ風となる。羽をかなり長くデザインした。神田のテーラーサンケイで仕立てました。
店主によると、私が受け取りに行くまでしばらくウィンドウに飾られていたそうだが、多くの通行人が物珍しそうに立ち止まって眺めていたそうな。
黒いトンビである。カシミア製(テーラード)。骨董市で発掘した。売り手は価値を知らんらしいのでかなり安くゲットできた(笑)。銀座の男性着物専門店で30万円で売られていたものよりも品質は上である。
緑のトンビも骨董市でゲット。普段着用に使っている。
これらのマントは、日本帝国軍で使用されていたものである。
このハーフコートは、ヤフーのオークションで購入しました。30年ぐらい前のものだそうです。生地はとても重いです。ロングジャケットとして着ることもあります。
「なにそれ?」といわれるゴージャス(悪趣味?)なチョッキです。このスパンコールは手作業によるもので非常に珍しいものです。前面の竜の厚さは2cmほどあります。背面の模様も替わっていて面白いです。
パーティのときぐらいにしか着ないですけどね(苦笑)。
非常持ち出しアリスパックと共に、いつでも持ち出せるようにしてあります。
なぜ持っている?(笑)。
持ってません。
ズボンもいろいろあります。普段着では、チノパンやカーゴパンツかオーバーオールが多いですね。ジーンズは苦手なのでほとんど履いてません。
ニッカボッカはゴルフ用ズボンとして知られています。私は。スポーツジャケットと合わせて英国カントリー風にはきこなしてます。でも、趣味の良いハイソックス(アーガイル格子模様が良い)がなかなか売っていないのが残念です。
12個ぐらいかな。そのうち4つがベレー帽。
いわゆる鹿狩帽です。シャーロックホームズが被っている帽子として有名です。よく被ってます。
靴はそれほど数はないですね。
カフスや時計やネクタイ留めなど。
60本ぐらいあるが、常用しているのは2割にも満たない。値段の高いものも趣味にあわなければお蔵入り。
十組ぐらい。サイコロをあしらったペリエエリスのカフスがお気に入り。
ダンヒルの金メガネ(1996年10月)。普段は黒ふちメガネを着用しているが、お出かけのときなどに、こちらを書けることがある。
パイプです。伊達パイプってやつです。
私のダンディズムには『Men’s Ex』の影響が少なくない。
欧米ではブラックスーツは礼装とは見なされないそうである。もちろん、ブラックスーツは日本社会内では略礼服になり得る。
めったに着ない。
スーツの定義が「ジャケットとスラックスからなる服」だから、BDUもスーツの仲間になるのかな?(笑)。戦闘服は5着あります。なぜか自衛隊迷彩服もあります。
昔、研究所勤務していたときの装束(笑)。今では使い道が無いので肌寒いときにパジャマの上からはおったりしてます。
冬はスェット、夏は牛柄パジャマなど(笑)。
コンサート応援の3種の神器(メガホン、サイリューム、指揮灯)です(笑)。
昔、トレードマークとして右手首に巻いていた。
「LUMINET」のロゴを入れたカメラトランクです。椅子やテーブルの代わりになります。
まぁ、装備品の紹介ということで(笑)
ある骨董商から買い入れた携帯用の鎖鎌。
古武器を扱う骨董商から買い入れた仕込み笛。
いつも持ち歩いている?携帯用ダーツ。
これは、どちらかというと置き物ですね(笑)。
東京マルイのエアガンです。サバイバルゲーム用(笑)。
サイコロのコレクションです。いつも何個かを持ち歩いてます(笑)。